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9.122018
ピンキーリングは小指につけるお守り
ジンクスなどはあまり信じる方ではなかったのですが、大切に身に着けていたラッキーアイテムがあります。それは、ピンクゴールドの小さなピンキーリング。
ピンキーリングは小指につけるための小さなリングで、幸運を呼び込むとか、恋愛成就の効果があるとか、色々な説がありますが、ラッキーアイテムとして有名です。
私が今でもずっと大切に身に着けているピンキーリングは、大好きな親友とお揃いのものです。
夏休みに一緒に出掛けたショッピングで、思い出に何かお揃いのアクセサリーを買おう、という事になり、二人で選んだピンクゴールドのピンキーリングは、可愛いというよりは少し大人っぽいデザインで、なんだかちょっぴり背伸びしたような、不思議な気分になりました。
学校へつけていく事はできないので、大切にしまっておいて、休みの日にだけ指につけて楽しんでいたのですが、ある時、親友から「好きな男の子と両想いになった!」という連絡が届き「あのピンキーリングのおかげかもね」という話題になりました。
私は心から祝福しましたが、少しだけ寂しくもありました。
親友に彼氏ができたというのは、嬉しくもあり、切なくもあります。
きっと、二人でお揃いの指輪を買って、私たちのお揃いピンキーリングはどこかへ追いやられてしまうんだろうな、と思い、なんとも言えない気分になりました。
親友とはいえ、しょっちゅう遊んでいたわけではなかったので、彼女に恋人ができても特に「取られた」という感覚は無かったのですが、ある休日にたまたまデート中の2人と遭遇してしまいました。
その時ちらっと手元を見ると、右手の薬指にお揃いの指輪、左手の小指にはあのピンキーリングが嵌めてありました。
「あれ、それ、まだしてるの?」と思わず聞くと「うん、ピンキーリングは左手につけると今の幸せをキープしてくれる効果があるんだって」と親友は笑顔で答えました。
「それに、私たちの大事なお揃いリングだから、外せなくって」と、付け加えて照れくさそうに笑った親友。
横から彼氏が「いつも君の話ばかりしてさ、たまに俺がやきもち焼く事もあるんだぜ」と言ったので、私までなんだか照れくさくなって顔が赤くなってしまいました。
私に、もしこんな素敵な出会いがあっても、大好きな親友とのピンキーリングはいつまでも大切に身に着け続けようと、親友カップルの後ろ姿を見つめながら、そう思いました。